『電波女と青春男』の舞台

この作品の舞台は私の地元名古屋らしい
アニメでは最初田舎から出てくる主人公
途中乗換え駅の岐阜駅らしい場面が登場する

JR岐阜駅 西が穂積駅

そして乗り換えて名古屋へ
しかしその車窓からの風景が山のある田園風景からトンネルと抜けると海沿い

ってそれありえないって
岐阜は内陸 海はない 名古屋から岐阜まではずっと濃尾平野が続いていて山のある田園風景でなく 平野の田園風景と住宅街が続いているだけ 当然トンネルなんてのもない
この段階でシャフトはこのアニメの舞台をきちんと地理どうりに表現するつもりはまったくないとわかった
映像化するうえで見栄えのいい風景舞台をストーリにあわせて単純につなげただけ
だからその地域にありえない場面だってどんどん繋げる


衛星写真で見ても岐阜から名古屋までの間は山も海もない内陸の平野


そんなこんなで名古屋駅到着
JR新幹線改札あたりの風景やコンコース 高島屋入口付近やら 東口タクシー乗り場あたりが登場する


パースが微妙に狂ってる この微妙に変なのが気持ち悪い 本来2点透視法か3点透視法で描かなければいけないパースを無理やり強引に1点透視法で手を抜いて描いたような気持ち悪さ

そしてタクシーに乗り移動

なんか微妙にパースが変な駅前風景
ちなみに以前私が撮影した同じ場所の写真


アニメでは西側から東方向へ見た状態を描いているけど 写真の方は北から南方向を撮影してるだけで同じ場所



駅前から東へ桜通を移動する


これは大津通のパルコ向かいあたりから若宮大通りの歩道橋を見たところ 歩道橋の向こうのエリアが名古屋のオタク街大須界隈


看板の文字が名子矢になってる(笑) 国道79号線ってなんだよ 19号線のことだよな でも実際の19号線は片道4車線対向車線含めれば8車線の広い道

そして名古屋中心街から南へ進む



ここからは実際の地理とは無関係のアニメのストーリー上見栄えいいように風景作っただけのシーン

叔母の家へ到着
高圧電線の鉄塔がバックに見える
高圧電線鉄塔は名古屋中心部には存在しない
名古屋市内であるのは南部では 南区の工業地帯から緑区南部 東部へかけてと天白区東部くらい 港区の西部にもあった
どちらにしろ名古屋というより名古屋近隣市町村にまたがった地域にあるくらい


原作を読んではいないけど 原作の世界で登場するこの街はそれほど大きな都市ではないらしく都会風なのは本当の中心街だけで少し離れるだけで山あり海ありの田舎風景になるらしい
ネットで調べてみるとそれでも一応名古屋が舞台らしく
原作には星宮社というのが近所にあるらしいが これは名古屋市南区本星崎に実際にある場所
これは舒明天皇9年(637年)「この地に星が降り(隕石)、それを祀るために建てられた」といわれる神社 たぶんそこから星崎という地名が生まれたのだろう
となると主人公が住む家は南区星崎 たしかに南区南東に位置する星崎南端 緑区に隣接するこの場所には高圧電線が通って鉄塔が列を作っている しかし この場所はほとんど隆起のない平地 星宮社のある場所はちょっとだけ小山になってたりするし もっと北の笠寺周辺まで行けば多少隆起する地形になるけど このあたりは特に街として古い場所なので 名古屋にしてはめずらしく道が細く 行き止まりの多い迷路のような地域 家も古い家が多くアニメのような郊外の新興住宅地風景ではない 近場でアニメの場所に似たのは緑区の滝ノ水周辺か 大高南部あたりになるのだろう 星宮社はそれらの場所からだと自転車で15分程度 
緑区大高あたりから豊明市大府市東海市へ高圧電線鉄塔が繋がっていて 結構山の多い田園風景なのでこのあたりが舞台として一番近いかも

学校へ登校する途中の家のすぐ近所の風景
この景色はまったく架空の風景とおもわれる
これだけ真っ直ぐの道というのはまずないし もしこれだけ直線がつづく場所なら名古屋の場合もっと道が広い この程度の広さだとしても直線が続く道なら最低歩道くらいは車道脇に付いている




これも架空の風景
街の中心のビル街のすぐ横に緑豊かな郊外風住宅街はない
ただ 場所を南部にこだわらなければ似たような風景を見る事は可能
名古屋の北西 名古屋市から外に出て大治町清洲町あたり(一歩名古屋から出るだけでこのあたりは田舎の田園風景の中に住宅街が並ぶ)から庄内川堤防ぞいに名古屋駅方面の名古屋市を見るとこんな感じに近い風景が見られる
ただし川にビルの照明が映るような位置関係にはならないけどね




家から自転車で隣町を通り越して2時間ほど行くと砂浜の海岸があるらしい
名古屋市内の海はすべて岸壁になってるので砂浜というのはない しかし2時間も自転車で走るという前提なら
緑区や南区から南へ隣の東海市を通り越して2時間も自転車で走れば知多半島新舞子以南にはいくつも砂浜の海水浴場が点在するけど 場所としては新舞子の海を埋め立てた人工島の新舞子マリンパークの海水浴場あたりが近いと思うけど アニメの風景とは全然違う
というかこんな風景の砂浜の海 名古屋周辺にはない
遠くに見える風力発電って こんなの日本海側までいかなきゃないだろ
あまり建物もなく左右に森で覆われた岬があるなんて風景 リアス式海岸? これに近いのは車でも数時間 三重県英虞湾あたりまで足をのばさなきゃないだろ



学校からの帰宅風景
ってこの場所(矢場町)より北にあると思われる学校から家まで自転車かよ 片道1時間半くらいかかる自転車通学(どんな田舎だよ)架空の街だし 物語上自転車で15分くらいの通学距離らしいけど この風景の組み合わせはちょっと無理があるような気がする
もよりのバス停から駅へ向かい乗り換えて地下鉄(名古屋市内移動で一番多い一般的パターン) 星崎や鳴海なら名鉄電車 大高ならJRで通学ってのが普通だろうと思うのだけど
まあもっとも ウチの息子は変わり者だったので緑区の家からこの場所を越えてさらに北にある高校へ1時間以上かけて通ってたけど その後の専門学校はこの矢場町のすぐ近所 そこへも自転車通学してた(自転車酷使するのでしょっちゅう通学中に自転車壊れてその場に乗り捨てて地下鉄で帰ってきてあとで車で自転車を回収に行った覚えがある)
南に向かってるはずなのに 夕日が正面に・・・



クラスメイトと待ち合わせて名古屋駅前でデート?
矢場町を通学で毎日通り過ぎるなら デートは名古屋駅より栄の方だと思うけど わざわざ名古屋駅前の方を選ぶのって名古屋市内に住んでない市外から遊びに来た田舎者ってイメージがある(まあ最近は市内在住の者でも行くようなオシャレな店も駅前に増えたけど・・)それか矢場町毎日通ってるんだから いっそオタクの街大須へ行ったら?
なんか駅前のタクシーターミナルからロータリーのパースがめちゃくちゃ 出鱈目なんですけど・・・
最初の名古屋駅前で登場した駅前ロータリー部分を今度は反対側から見たシーンだけど 同じ場所とは思えないほど適当に想像で描いてある このアニメではこういう同じ場所なのに別カットで あるはずのものが消えていたり ないものが増えていたりしてそうとういい加減な場面設定で描いてる 別の矢場町のシーンでも 歩道橋手前は道でなにもない場所なのに カットがかわったら突然歩道橋手前の左側に建物が出現して歩道橋の一部が見えなくなるという怪現象が起こってたしね


比較しやすいように最初のシーンをもう一度貼り付けておく 反対側から見たロータリーと 同じ方向から見た少し上空から見た駅ビル前のタクシーターミナル この部分がいつのまにかバスターミナルに変わってる 高島屋前の2階テラス部分(屋根無し)が屋根つき歩道橋みたいに描いてあるし たぶんこのシーン背景を描いた人は最初のシーンの事知らずに ロータリー部分まで全部バスターミナルだと勘違いして描いたんだろうね

そういえばこのシーンのちょうど視点にあたる場所の歩道に息子が自転車乗り捨てて 地下鉄で帰ってきて 翌日車で回収に行ったこともあったな


たぶん原作でイメージしている駅前風景は 名古屋駅じゃなくて 星崎から車で5〜10分程度のJR笠寺駅名鉄神宮前か堀田駅あたりの風景をイメージしてるんじゃないかな 星崎から一番ちかい名鉄本星崎駅は駅前に民家しかないローカル駅だし
そのあたりを想定して アニメのような名古屋駅矢場町とか新興住宅地風景を考えず 星崎周辺地域だけを地図に落とし込んでいけば すべてストーリーにつじつまがあってくる

3話以降今後 どんなとんでも名古屋を見せてくれるのか(笑)