大学時代を思い出す『さくら荘のペットな彼女』と芸大受験


芸大の附属高校に通う登場人物達の寮生活ストーリー


一部で登場した鍋料理の事でブーイングになってたけど
そういうの抜きに そこそこ面白いストーリー


寮に住むのは 普通科の主人公に 同じく普通科クラスメイトで声優を目指す女子 青山
天才絵画アーティストで絵画を捨てて 美術科で漫画家を目指す帰国子女のヒロイン ましろ
その他 ぶっとんだ人気アニメ映像作家 美術科の美咲先輩と その幼なじみで脚本担当の普通科に通うマハラジャ仁先輩とか 天才?プログラマのひここもりクラスメイトの龍之介とか 美術教師の千尋先生とか
個性的な住人達が巻き起こすコメディー


主人公のツッコミテンポが小気味よい




いかにも狙ったキャラの椎名ましろ でも カワイイ


コンビニのバームクーヘンが好物
パッケージデザインはだいぶ違うけど先日コンビニで買ったもの


大学が芸大だった私は 当時最初の2年を寮生活してたのでなんか昔を思い出す
芸大の寮って毎日あんな感じでイベント満載だった
世の中の普通とは少し違う世界に生きている変わった発想や行動をあたりまえのようにする者たちが集まって生活してるんだからね
それも普通の芸大じゃなくて なんでもありのごった煮総合芸術だったから
30年くらい前の事 私は映像計画学科(映画アニメドキュメンタリー)だったし 他には 美術学科(絵画) 造形学科(彫刻) デザイン学科 舞台芸術学科(役者/舞台設営) 建築学科 環境計画学科(公園/都市計画) 芸術計画学科 写真学科 放送学科 文芸学科(作家)
同じ寮にいたのはこういった面々だったかな 音楽系学科の者は 楽器演奏の練習とかするので あるていど部屋の壁がしっかりした部屋借りてる者が多かったような
今は学科の統廃合や新設がすすんで 当時とはほとんど変わってしまっている
私の学科も アニメとかのコースは分離別の学科になって そのなかに声優コースとかも出来てるみたいだし アニメコースには漫画かいてるヤツ多かったけど 今はそういうのは文芸学科と合体した漫画コースみたいなのもあるみたいだし
で その寮生活は ある意味毎日宴会 夜な夜な大騒ぎ そこそこ大所帯の寮で 20名以上が住んでいたので 毎日どこかの部屋で宴会が行われてた  騒がしい部屋へ突入すると必ず宴会が行われてるので酒にありつけた いろんな芸術を目指す者たちと 騒いで盛り上がって 口論したり 
そんな中で 学科の年間製作で時代劇作ったとき寮の住人に出演してもらったり その出演メンバーが中心になっていろいろな学科の者たちが集まってアングラ劇団作って公演したり
基本 創作活動により自分たちの活動を発表したいという自己顕示欲が強い者たちの集まりだから 毎日がエキサイティングだった


ストーリーの中で仁先輩が大阪総合芸術大学というところを受験するつもりだと発覚する

なんか微妙に私の母校と似てる名前

でも 今はどうなってるかしらないけど
私が行った大阪芸術大学の受験って特殊だったんだよ
こんな受験対策本では絶対に受からない というかこういう本では語れない受験だった
学科試験はなかった これは 芸術は才能であって 数学や英語等の勉学の成績ではおしはかれないという学長の考えからだった 成績悪くても芸術家としてはすごい才能持った卵はしかるべき環境をあたえて才能を伸ばしてやる必要があるとか
たしかに ましろも 天才だけど 一般教養など無いに等しいし
だから学科試験はなし その代わりに 実技や適性検査と面接がある


私が受けた映像計画学科の場合 (推薦入試試験と一般試験の二回受けた)
推薦試験の場合(これは入試が特殊だから度胸試しのために推薦書いてやるからだめもとで受けてこいと先生に言われて受験した)
実技と言っても実際作品を作るような時間も手間もかけられないので 脚本の才能を見るために小説の一部分がプリントされた紙を渡され その文章に対する質問の論文を書くというものだった
これに関しては受験対策として古文の先生に頼み込んで特別講習を受けていた 毎回テーマを貰って論文書いて先生に添削してもらっていた
デザイン科では テーマを与えられて鉛筆作画による作品製作だったらしい
適性検査は数枚の写真パネルを見せられて その写真からイメージすることを配られた紙面に四つの四角が横1列に配置された絵コンテ答案用紙に表現する この試験は衝撃的で 意図するものが解らず開始後十数分は受験生全員固まってぼうぜんとしていた あとは面接


一般試験では
実技と面接は同じような感じ
適性検査では 今回は写真パネルではなく 受験者全員に 割りばし一膳と手芸用糸巻きの芯が配られてそこからのイメージを問われた 推薦のときのように受験生達は設問に固まった(私は推薦で受験してたので驚きはなかったけど)このとき糸巻きと割りばしで ほとんどの受験生は糸車戦車か 単に割りばしでうどん等を食べるとか 割りばしでゴム鉄砲作るというような4コマストーリーを書いていた まあこの程度の平凡な解答では他の受験生を出し抜いて合格は難しいから 他の実技と面接による結果での合否となる
私はこの試験では単なる4コマストーリーによるコンテではなく 割りばしと糸巻きを使って発想できることを思いっきり飛躍させて4つのアイデアを各コマに描きこんだ 私が芸大受験に合格したのはこの他の受験者とは違う発想だったことだ 入学後の最初の授業で適性検査の話題が出た みんな前述の平凡な解答でガッカリしたと教授は言っていて その中で変わった模範解答したのは私だけだったらしい


当時の寮仲間やクラスメイトは今ごろどうしているのだろう
判っているのは 現在TV局勤務の高校時代からの先輩と
ラノベ作家になった文芸科の寮の2年後輩(現在も作家やってるのかは知らない)
クラスメイトではTVバラエティ番組で見て知った 競技ゴム鉄砲協会を設立して会長になってるやつくらいか
庵野監督も同学科の一年後輩になるらしいけど 学内で見たことないし