ドール撮影のRAW現像

基本私は ストロボ使いません
ストロボは暗い部分などの階調を整えるのに便利なのですが
使いました感が出て それが私にはすごく不自然に感るので使ってません
どうしても補助照明がないと暗くて撮影できない時は 部分的に LED懐中電灯やLEDムービーライトを当てて撮影してます
それほどでもない撮影では ストロボは使わず 暗くてよく見えないとかそいうのは現像処理で自然な見た目になるよう補正します
今回は私が普段どういう感じで現像補正してるかという話です
私が現像に使ってるのは Adobe Lightroomです
写真セレクトのライブラリ画面の簡易補正ボタンでほとんど済ませてしまいます

使うボタンはここの
色温度
色かぶり補正
露光量
ハイライト(白部分の階調を調整します)
シャドウ(黒部分の階調を調整します)
白レベル(白跳びの閾値を調整します)
黒レベル(黒潰れをの閾値を調整します)
以上これだけです


少し具体例で説明していきます

昨年4月に撮影した写真 ちょうどメイが今と同じウィッグつけてた時期の写真ですね 
私が部屋で撮影した場合に一番多い バックにフロア照明 あとは天井からの白熱灯照明 さらに横には大型TVの液晶バックライトやLED照明の影響も多少受けるという環境での撮影です(さらに窓からの自然光もミックスされる場合も多いです) フロア照明の光は大概観葉植物などで多少カットする場合多いですが
元写真はこんな感じ

光量不足の天井照明と強烈なフロア照明で逆光気味 ドール正面はだいぶ暗く 衣装は黒くつぶれてしまってます
補正は前述の簡易ボタンで行いますが それぞれのパラメーターはそこの画面では見られないので 現像画面における表示を貼り付けておきます

基本撮影時はオートホワイトバランスで撮影します 照明が様々混ざっててどうせ正確な色でないから現像時に見た目で調整する前提で撮影してます


服の潰れや顔を明るくするために シャドウ部分を思いっきり持ち上げています 
それに伴い ハイライト部分が明るくなりすぎてしまうのでハイライトを下げて白部分の階調がしっかり残るようにします
今回はそれでも白跳び起こしてしまうので 白レベルを少し下げて白跳びの閾値を調整しました
さらにシャドウを相当上げているのでそのままでは黒にしまりのない写真になってしまうので黒レベルを少し下げて 黒を引き締めました


これで服のディテールも出て 顔も明るくなった上に 跳び気味だったウィッグもしっかり階調表現されてボリューム出ました


通常なら このような逆光室内撮影ならストロボでドール正面の階調を整えるのですが ストロボなしで 補正だけで自然な感じに仕上げました
ストロボ準備したり テスト撮影して写り具合みたりとかすることを考えると 現像調整の方が簡単短時間にできちゃうんですよね


次は 先日のボークス店内での撮影会

ここも天井の蛍光灯と展示台を照らすスポット照明が混ざった環境で ホワイトバランスが取りづらいです
確かにストロボ焚けば問題ないのだけど 人やドールがごったがえず撮影会ではカメラ直付けになるのでどうしても写り方が不自然になってしまいます
私の場合は 小型のLED懐中電灯片手に光の角度見ながら撮影することもよくありますが 今回は使ってません
撮影したままの元画像は こんな感じ

完全に現像補正を前提に撮影してるので 全体が少しアンダー気味になってます
補正前提なら オーバーよりアンダー気味の方が 補正しやすいです



ホワイトバランスは カメラではオートでもマニュアルでも 現場で綺麗に補正しきれないので オートで割り切って撮影して 現像時に 見た目で自然に見えるようにマニュアル補正してます
補正前提にアンダー撮影してるので 現像時に露光量上げて 画面全体をちょうどいい明るさにします
ここでも暗い部分の階調を綺麗に見せるためにシャドウをアップ メイのグラスアイ虹彩の色が見えるくらいまでアップしたので最大値になってます それに合わせて ブラウスなどの白部分が跳ぶのを防ぐためにハイライトを下げて 最後に黒を引き締めるために 黒レベルを少し下げてます
メイだからここまで極端に補正かけてるけど ミクだと 虹彩の色がはっきり出るので シャドウ補正も服の見え具合が中心に控えめな調整ですみます


私の現像補正はだいたいこんな感じです
あとはたまに少しピント失敗したやつに アンシャープマスク補正かけたりするくらいで
よくある彩度やカラーバランス関連とかフィルタ効果的な補正は一切やりません