とりあえず3話までみてみた『花咲くいろは』

母親の彼氏の借金のせいで 母親とその彼氏は夜逃げの逃避行 主人公の女子高生は祖母が経営する旅館で仲居として働く事になる 
その旅館で色々なトラブルに遭いながらも 明るく働く主人公のストーリー


この作品めちゃくちゃ面白い
アニメらしくないというか ちゃんとドラマしてる!
そのくせ地味なストーリーを単純にアニメ化すると動きの少ないとてもつまらないものになるけど 動きが少ないなかにも ちゃんとアニメ的な綺麗な見せかたを考えて作ってるので 見ていて気持ち好い
毎回見るのが楽しみな 今期一番のお気に入り作品


このアニメを製作したのはPA Works
前回のAngelBeatsは京アニを意識しすぎてというか 京アニに喧嘩売って自滅した この会社 CANAANの時もそうだったけど アクションものってやらない方がいいとおもう 自己満足のクォリティ房になりさがるだけで ちっとも脚本としてアクションが活きてこない ABのライブシーンでハルヒの学祭ライブに対抗したけど全然ダメダメだったし なによりABの失敗はハルヒそっくりの主人公が長門そっくりの敵と不思議な世界で戦うという 劣化ハルヒでしかなかったこと こういうエンタテイメント系ストーリーには手を出さず地味なストーリーの作品を丁寧に作るのが似合ってる会社だと思う
この会社が最初に手がけたオリジナルが「true tears」この作品も地味な恋愛ものだった この作品が凡作になったのは 今考えてみると高校生の主人公が自分と同年代の友人達のなかでストーリーが進んだことだったのかもしれない(一部に登場する少女たちの熱烈なファンは存在するが ストーリーとしては凡庸だった) 高校という狭い世界だけでなく もっと大人をからませて人間の関わりを広い世界で演出したらもっといい作品になってただろう 主人公の家が酒蔵だったり 主人公に片思いする幼なじみが お好み焼き屋で働いてたりして もっとストーリーに大人をからませる余地はいっぱいあった でも主人公たちを同世代の人間関係に閉じこめることでストーリーの幅を狭めてしまったのが面白さに繋がらなかった要因に思える
「花咲く」も「tt」も地味なドラマ たとえるなら昼ドラの世界と同じものをアニメで表現してる 昼ドラをアニメで表現するって今迄ほとんどなかったことじゃないかな



この「花咲く」は昔作られた大ヒット昼ドラ「はるちゃん」を思い起こさせる
「はるちゃん」は15年くらい前に7年間の間に6シリーズまでつくられた人気作品
私も「はるちゃん」が放映当初から好きでずっと見てた
さすがに4シリーズあたりで中だるみしてきて 5-6シリーズあたりでは もうストーリーに面白さもなくなってグドグドだったけど
この「はるちゃん」は 温泉旅館にふらっと現れて仲居として働き出すはるちゃんが その明るさで旅館のみんなと元気いっぱいもりあげていくという話  バブルがはじけて不景気で暗い時代に放送されて 暗い話題ばかりでうんざりしていた世の中に明るいストーリーで受け入れられた  コミック原作らしいが 原作は見た事がない


今もリーマンショックからやっと立ち直りかけてきたところに 大震災 そして原発事故
暗い話ばかりの世の中 こういうときこそ こういった明るくがんばる話が望まれているのかなと思う