メイドちゃんとデート 映画「あしたのジョー」

こないだの日曜 京都お出かけから1週間後に2週連続でメイドちゃんとのデート
メイドちゃんは年中無休のお店で働いてるので 通常は平日に休みを貰ってます だから私と同じ日曜休みの日はめったにない 特にちょっといろいろあったこの1年くらいの間ではほとんどない 最近は月1くらいに日曜休みをとって私と一緒にすごしたりするけど 2週連続ってのはめったにない 1年以上前ならそんな意識することもなく日曜休みになってることもあったのにと思い返したりもする


この日は昼からでかけて近所のイタリアンレストランで昼食 明るいうちは某所でまったり過ごしてから夜になって映画館へ
見たのは メイドちゃんのリクエストで「あしたのジョー」コミック原作の実写化
あの長編ストーリーを力石の死ぬところまで一気にやるのだからストーリーはグドグド そうとう設定をいじって強引にはしょってる部分があった 
この映画の一番の見どころは 昭和のレトロな街の再現度
特にドヤ街の再現性はスゴイの一言 
ALWAYS で昭和の町並みをうまく再現してたけど あちらはリアルさより ノスタルジーの想い出として綺麗に再現してた でも こちらはここまでやるのかってくらい現実的な埃っぽい小汚い街で ノスタルジーを排除したリアルさだった
それなのに 一部でとんでもない時代考証がおかしい部分がちらほら目立つ
力石が試合をしたスタジアムのロビーにジョーが現れるシーン ロビーのソファーの前に置かれたテーブルが ガラステーブル この時代にガラステーブルは無いだろ! ガラステーブルが広まるのはこれより10年以上後 大阪万博の1970年代になってからのハズ それにスタジアムの長い廊下やロビーの照明が すべてダウンライトによるスポット照明 これもありえない あしたのジョーの時代なら こういった大型施設の照明は蛍光灯のハズ 当時は蛍光灯の方が最先端でかっこいいという時代だった 白熱灯か蛍光灯 この2択の時代 裸蛍光灯が先端流行だったけど それ以外なら裸電球か 白熱灯によるスタンドやシャンデリアくらいしか照明バリエーションがかなった時代なのに ダウンライトってどんだけ時代ごまかしてるんだよ
報道陣のカメラも新しすぎ 当時なら銀色ボディーにフラッシュのはずだけど 一部でフラッシュ使ってたけど 小道具として足りなかったのか 大半は当時にはなかったような70年代後半に発売された大型ストロボを使っていた 中には同じく70年代後半に登場したブラックボディの一眼レフ使ってるカメラマンもいたりして いったいいつの時代なんだよ

白木ジムのトレーニング設備も最新すぎ コンクリート床も塗装されてたけど こういうのも当時はなかったろ 板張りかコンクリートむき出しだったハズ

少年鑑別所でジョーと力石が戦う場所も 原作だと郊外の鑑別所の敷地のはずだけど 映画では 都内のけっこうビルが立ち並ぶ街中で 鑑別所そのものもそこそこ大きいビル その屋上で闘っていた 
今の時代なら街中にそういう施設があるの場合もあるけど(名古屋拘置所は実際名古屋の中心街にあるし)でも昭和30年代前後は そういう施設を街中に作るなんて発想そのものがないというか 街中にそんな施設作るなんてとんでもないという時代(名古屋の鑑別所を作るときも わざわざ中心街にそんな施設つくるなという反対があった) 人里はずれた場所に隔離した施設で当然という時代 だからこれはありえない それにビル屋上から見える景色では 周囲にけっこう5階建て以上のそこそこ大きなマンションがいくつも見える こんなのも当時はなかった せいぜい5階以下の鉄筋アパートがあったくらい
どや街の昭和30年頃の再現度が完璧だっただけに このあたりとのちぐはぐさが残念でならない


もうひとつ印象に残ったのが この手のコミックやアニメ原作の実写化の場合 登場人物をとにかく原作に近く見せるためにリアルから外れて作り物になりすぎ 逆に浮いて見られたもんじゃなくなる場合が多い
髪形もコミック等に描かれたもともと現実とはかけ離れた形を無理やりセットで固めた非現実的な形で表現することが多くて本当にガッカリする
でもこの実写では ジョーの髪形を あえてアニメやコミックと同じ形にセットせず ファッションなどに気を回さない浮浪者の不良少年って感じで 手入れしてない長髪そのままというイメージで 実際のジョーならこういう髪形だったろうなという感じで好感を持てた

ストーリーは最初に書いたけど あまりたいしたことない 特に力石が死んでからのパートが やたらダラダラと意味なく長く感じて退屈だった